「子どもの歯並びが気になるけど、いつから矯正したらいいの?」と悩んでいる人は少なくありません。
そこで、このブログでは子どもの矯正を始める時期や子どもの矯正をするメリット、大人と子どもの矯正の違いなどを解説します。
目次
■成人矯正と小児矯正の違いとは?
小児矯正と成人矯正はともに歯並びを整えることを目的としていますが、治療方法が少し異なります。以下でそれぞれの特徴を説明します。
◎成人矯正は完成した骨格に対して歯並びを整える治療
成人矯正は、顎の骨や顔の骨の成長が終了しているため、外科手術をしない限り歯の移動に限定された治療が行われます。そのため、歯をきれいに並べるスペースを確保するために、歯を抜くケースが多くみられます。
◎小児矯正は顎の成長を利用して歯並びを整える治療
子どもの矯正は、顎の成長をコントロールしたり、歯が生えてくる前にスペースを確保したりするなど顎の骨の成長を利用して矯正することが可能です。子どもの矯正をしておくと、大人の矯正が不要になる症例や、歯を並べるスペース確保のために歯を抜かないですむケースがあります。
■子どもの矯正はいつから始めるのがいいの?
子どもの矯正には、予防矯正とⅠ期治療、Ⅱ期治療の3つに大きく分けられます。それぞれの治療の特徴と始める目安の時期を紹介します。
◎予防矯正は3~4歳から始められます
予防矯正は、歯並びが悪くなる原因となる可能性がある口呼吸や指しゃぶり、舌を出す癖などを改善することです。乳歯が生えそろい、顎の発達の方向性が見えてくる3~4歳から始められることがあります。
特に下の顎の成長が原因で受け口になっている症例では、顎の骨の成長をコントロールする治療をできるだけ早く始めると、改善が期待できます。
◎Ⅰ期治療は6~11歳頃まで
Ⅰ期治療は、乳歯と永久歯が生え変わる混合歯列期に行う矯正治療です。Ⅰ期治療が顎の成長を利用して骨格のバランスを整えることで、歯がきれいに並ぶスペースを確保します。固定式の装置や取り外し式の装置、マウスピース型の装置などを使用します。
◎Ⅱ期治療は11歳以降
Ⅱ期治療は乳歯が永久歯に生え変わってから行う治療です。成人矯正と同様、歯を移動させて歯の位置や歯並びを整えることを目的としています。大人の矯正のようにワイヤーやマウスピースを用いることが多いです。
■子どもの矯正をするメリット
矯正治療は大人になってからも始められますが、子どもの時期に矯正するから得られるメリットもあります。
◎将来の負担を軽減できる
小児矯正は、顎の骨の成長を利用することで上下の顎のバランスを整えることができます。大人になってからの矯正で骨格的に問題がある場合は、外科手術を受けなければ歯並びを整えられない症例があります。
そのため、小児矯正を受けていると、将来の負担が軽減されることにつながります。
◎むし歯や歯周病の予防になる
歯並びが悪いと、歯みがきをしても磨き残しが増え、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。小児矯正を受け、小さいうちに歯並びを整えておくと、歯みがきで口の中を清潔に保ちやすくなり、むし歯や歯周病の予防につながります。
◎自信につながる
歯並びがコンプラックスとなり、人前で話すことを避けたり、人前で笑えなくなったりする方もいます。小児矯正を受けて歯並びを整えると、歯並びのコンプレックスが解消され自信が持てるようになる人も珍しくありません。
■子どもの矯正は何歳から始めるかよりも気になったときに相談してください
子ども矯正は、何歳から始めるのがよいという明確な基準はありません。実際、お子さんの成長スピードによって矯正開始時期は異なります。
そのため大切なことは「何歳から」よりも「今の状態をどう思っている」かです。
お子さんに気になる症状があった場合は、歯科医院で歯科医師に相談するようにしましょう。
すぐに矯正治療を始める必要がない症例でも、矯正治療を始めた方がよい時期を見定めてもらえるため、安心につながります。
【子どもの歯並びが気になったときは早めの相談をおすすめします】
子どもの矯正を始める時期や大人の矯正と子どもの矯正の違いなどを紹介しました。子どもの矯正を始める時期は、個々の成長や状態によって異なるため、明確な時期はありません。
大切なことは、いつ矯正を始めるかよりも気になった時点で歯科医師に相談することです。
当院では、専門の知識と豊富な経験を持った日本矯正歯科学会認定医が治療を担当しています。お子さんの歯並びが気になった人は、当院までお気軽にご相談ください。